研究課題/領域番号 |
16K14836
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
作物生産科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三屋 史朗 名古屋大学, 生命農学研究科, 講師 (70432250)
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研究協力者 |
中園 幹生
髙橋 宏和
Cartagena Joyce
Ismail Abdelbagi M.
Marjorie de Ocampo
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | イネ / 耐塩性 / 塩害 / 葉鞘 / 塩排除 / 塩ストレス / 塩排除能 / 品種間差 |
研究成果の概要 |
塩害はアジアの沿岸部の稲作に深刻な問題を引き起こしており、さらに近年の気候変動と相まってその被害土壌面積が拡大しているため、イネの耐塩性強化は重要な課題である。イネの耐塩性には、根から取り込まれた塩を根や葉鞘で排除し、光合成を行う葉身への塩の輸送・蓄積を減少させることが重要である。本研究では、イネの葉鞘が塩害の原因となるナトリウムイオンと塩化物イオンを導管流から取り込み、葉鞘内に存在する基本柔細胞という体積の大きい細胞から成る組織に輸送・隔離することが分かった。この機構を葉鞘の塩排除能という。またナトリウムの塩排除能の品種間差を生ずる遺伝子が第5染色体に存在することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
塩害は近年の気候変動に伴ってさらにその被害面積が拡大している。特に稲作の盛んな東南アジア諸国の沿岸部では、塩害による稲作生産の減少が顕著になってきている。そのためイネの耐塩性を改良することは、沿岸部で稲作を営む農家の収入を安定化させ、また稲作可能土地面積の増加にも貢献する。 学術的意義としても、本研究からはイネの葉鞘における塩排除能の機構および関連遺伝子座が明らかになった。これは今後の耐塩性イネの分子育種に役立つと共に、他の作物や植物の耐塩性向上にも応用することができると考えられる。
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