研究課題/領域番号 |
16K14864
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
植物保護科学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
本間 淳 琉球大学, 農学部, 協力研究員 (90527897)
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研究協力者 |
原口 大
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 不妊虫放飼法 / 繁殖干渉 / 害虫防除 / 侵入害虫 / ミバエ / 昆虫 / 害虫管理 / 生態学 |
研究成果の概要 |
不妊虫放飼法は,農作物に重大な経済的被害を与える検疫害虫や,重篤な感染症を媒介する衛生害虫の根絶や侵入防止のための有効な方法として世界で広く用いられている.一方で,不妊虫の生産には多大なコストがかかってしまう.本研究では,近縁種同士で生じる繁殖干渉を組み込むことで,複数種を同時にターゲットする,より効率的な不妊虫放飼法の開発を試みた.理論的な検討の結果,繁殖干渉の効果が比較的弱い場合でも,(現実的な範囲で)不妊虫の放飼数を増やすことで,複数種の根絶が可能であることが分かった.また,世界的大害虫であるミカンコミバエとその近縁種を用いて実験を行い,両種の間に繁殖干渉が存在することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
繁殖干渉は,他種への「求愛のエラー」によってその増殖を抑え,結果として種の絶滅を引き起こしたり分布を著しく制限したりするなど,生物群集の形成において非常に大きな影響を及ぼすことが近年明らかになってきた.本研究は,この繁殖干渉を害虫防除に利用しようとする,まったく新しい試みである.本研究の「一石二虫」の技術なら,従来の不妊虫放飼法を大幅に低コストにでき,より広い場面で適用することが可能となるだろう.例えば,従来の侵入害虫対策では可能性のあるすべての種に対してそれぞれシステムを構築する必要があるのに対し,本研究の技術なら,複数のターゲットの侵入に同時に対応することが可能である.
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