研究課題/領域番号 |
16K14913
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物有機化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
近藤 竜彦 名古屋大学, 生命農学研究科, 講師 (30362289)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 植物寄生性線虫 / サツマイモネコブセンチュウ / 誘引物質 / 根圏 / 線虫誘引物質 / 生物間相互作用 / 細菌 |
研究成果の概要 |
農業被害の大きい植物寄生性線虫であるサツマイモネコブセンチュウの感染性幼虫が、宿主である植物の根を探索する仕組みについて研究を行い、土壌中に生息する細菌の中に線虫を誘引する細菌が存在し、その細菌が植物の根の周囲で増殖することを、土壌細菌のスクリーニングと次世代シーケンサーを用いたメタゲノム解析を組み合わせることによって明らかにした。さらに、土壌細菌が線虫を誘引する仕組みについても明らかにした。これらの結果は、植物から分泌される物質によって根の周囲で線虫誘引細菌が増殖し、そこへ線虫が誘引されるという、植物と細菌と線虫の三者間相互作用による新規な線虫誘引モデルの存在を強く示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、これまで未解明であった植物寄生性線虫の感染機構の一端が明らかになった。植物寄生性線虫による農業被害は年間数十兆円とも言われておりその半分はサツマイモネコブセンチュウによるものである。一方で、従来主流であったガスを使った土壌燻蒸はその危険性と環境負荷の大きさから規制が強化されており、新規で安全な線虫防除法の開発が急務である。本研究により明らかになった線虫誘引機構を応用することで、土壌中のサツマイモネコブセンチュウのみを特異的に誘引し殺虫する、効果が高く環境負荷の小さい殺線虫剤の開発が期待される。
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