研究課題/領域番号 |
16K14943
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
森林科学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 直紀 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (40335302)
|
研究協力者 |
大橋 伸太
中井 渉
アミル アッファン アブドゥル アジム
ベニン ティラ
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 酸素同位体 / 熱帯樹木 / 年輪 / 降水 / 酸素同位体比 / 熱帯季節林 / 熱帯山地林 / 水素・酸素同位体比 / 高電圧パルスマーキング / 成長輪 |
研究成果の概要 |
目に見える年輪を形成しない熱帯の樹木でも、材の構成成分である酸素の安定同位体比を半径方向に測定すると、年輪に相当する周期的な変化が見られることを確認した。この周期的な変化には、樹木が光合成に用いる水、つまり雨水の酸素同位体比が影響を及ぼしていることが確認された。同じ熱帯でも、雨季乾季のある季節熱帯では酸素同位体比の季節変化も明瞭だが、湿潤な熱帯では雨の酸素同位体比の季節変化が不明瞭で、材の酸素同位体比の変動幅も小さかった。 材の酸素同位体比の変動幅は個体内では同調しているが、個体間ではばらつきがあった。同じ場所の異なる樹種では周期的変動は認められるものの、そのパターンには違いがあった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱帯樹木の酸素同位体比(δ18O)は温帯樹木と同様に季節変化を示すこと明らかとなり、この変化は年輪に相当するものと考えられた。したがって、木部の酸素同位体比の変化を解析することによって、熱帯では研究の進んでいない樹木年輪研究の発展につながるものと考えられる。この研究を発展させていけば、過去の気象観測データの少ない熱帯地域における古気候の解明や、熱帯樹木の成長動態の解析につながり、森林管理や将来予測に資するものと考えられる。
|