研究課題/領域番号 |
16K14963
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
外丸 裕司 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 瀬戸内海区水産研究所, 主任研究員 (10416042)
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研究協力者 |
木村 圭
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 珪藻 / ssDNAウイルス / サテライト / 沿岸 / サテライトウイルス / ウイルス |
研究成果の概要 |
海洋性浮遊珪藻に感染するウイルス様因子ChV83の解析を実施した。その結果、本因子は既知の珪藻ss(一本鎖)DNAウイルス(>30nm)ならびに、これまでに報告のない20nm程度のウイルス様粒子で構成されているものと推察された。各種解析から、小型ウイルス様粒子は、珪藻に感染する従来のssDNAウイルスに付随するサテライトウイルスである可能性が考えられた。またそれは、系統学的に珪藻ssDNAウイルスとは全く異なるグループに属していた。さらに別種のサテライト様ウイルスは、本邦海底泥中に通年にわたって感染可能な状態で存在している可能性が示唆された。今後、それらの生態学的役割を解明する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境メタゲノム研究は技術の発展とともに急速にデータが蓄積しているものの、次世代シーケンスに基づくウイルス様配列の正体は、現在全く理解されていない。本研究はそのような未知ウイルスに対して意味付けを行い、それらの海洋における重要性を評価するという観点できわめて重要な作業である。現在、海洋の珪藻研究は分子生物学と融合したフロンティア分野であり、海外からの注目も高い。新奇性が高く、生物地球科学的にも重要な成果が次々に生まれている分子珪藻学分野においても、今回発見した新種珪藻ウイルスの性状解明は大きな意味を持つ。
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