研究課題/領域番号 |
16K14964
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
羽野 健志 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 瀬戸内海区水産研究所, 主任研究員 (30621057)
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研究分担者 |
伊藤 克敏 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 瀬戸内海区水産研究所, 主任研究員 (80450782)
伊藤 真奈 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 瀬戸内海区水産研究所, 研究員 (60735900)
内田 基晴 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 瀬戸内海区水産研究所, 主幹研究員 (70371961)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 糞便 / 環境ストレス / 代謝物 / 腸内細菌 / 非侵襲的評価 / 腸内環境 / 非侵襲 / 水産学 / 魚 / 健康診断 |
研究成果の概要 |
本研究は、魚類(マダイ)をモデル生物として、実験生物に全く痛みを与えずに環境ストレス(有害化学物質、高密度)を糞便中の変化から検出・評価する方法を開発することを目的として行った。室内環境で2つの環境ストレスに負荷したマダイの糞便中の代謝物、腸内細菌の栄養資化能、組成を調べた結果、いずれの調査項目も有意に変化していた。さらに、屋外環境で行った高密度試験では、糞便採取のタイミングが糞便中の変化を検出するうえで重要であることも明らかとなった。これらの結果から、環境ストレスに呼応して腸内環境は変化すること、適切なタイミングで糞便を採取すれば、環境ストレスを糞便中の変化から検出できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来は不要な排泄物として処分されてきた魚類糞便に着目し、その変化から健康状態を診断する手法の開発を目指して行った。海産魚(マダイ)に実環境中で想定される環境ストレス(化学物質、密殖)に曝し、糞便中の代謝物組成、腸内細菌叢を調査した結果、これらの指標が変化することを見出した。すなわち、魚の健康の異常を、糞便により非侵襲的に検出できる可能性が示唆された。将来的には、養殖現場での適用、例えば、養殖マグロなど慎重な取り扱いが求められる商品の健康診断への適用や、生簀内の糞便から生簀内の環境の健全度を診断する技術への適用が期待される。
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