研究課題
挑戦的萌芽研究
脱水を前処理とすることでカット青果物を生きたまま氷点下保存できることを着想した。これを検証するため、①青果物組織の生存性の評価法の確立、②青果物組織の生存性を確保する脱水・復水方法の検討、③脱水後青果物の氷点下保存の測定を行った。その結果、電気インピーダンス計測法およびTTC還元法により試料の生存性を評価できること、脱水後保存し復水した試料に生存性があること、前処理の有無によらず、試料は生存性を保ったまま過冷却状態で氷点下保存されることが示唆された。
カット青果物の生存性を何らかの指標で表現できれば、冷凍・解凍後の青果物や食品の品質・鮮度の評価に資する知見を与える。本研究は、カット青果物の脱水処理後および氷点下保存後の生存性を電気的かつ生理学的に定量的に評価する手法を確立できた点に実用性がある。また、本研究は青果物試料を生きたまま過冷却状態で氷点下保存できることが可能であることを科学的に示したもので、これは先駆的な研究を含めてはじめてのことであり学術的意義は大きい。また本研究は生鮮青果物を氷点下で長期保存できる可能性を示唆するものであり、今後の革新的青果物保存の実現が期待できる。
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Acta Horticulturae
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農業食料工学会東北支部報
巻: 64 ページ: 1-4
40021446109