研究成果の概要 |
唾液アミラーゼはストレスマーカーとして用いられているが,味覚刺激でも分泌され,マーカーとして疑問が残る。これを解決するために,唾液腺や唾液のマイクロRNAをマーカーにした診断法を探った。視床下部がストレスを認識した時に増加する抗ストレスホルモンをマウスに投与し,本質的なストレス状態を再現すると,唾液腺のマイクロRNA(miR-141,21a,29b)が増加した。これらは交感神経の一過性の緊張では変化しなかった。よってバイオプシー等の組織採取が可能な場合,本質的ストレスのマーカーと成り得る。一方,唾液によるストレス判断はマウス,ヒトの結果において非常に分散が大きく,判断に困難を感じた。
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