研究課題/領域番号 |
16K15340
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 秀典 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (30221328)
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研究分担者 |
坂井 敦 日本医科大学, 医学部, 講師 (30386156)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 核酸医薬 / マイクロRNA / 神経障害性疼痛 / 一次感覚神経 / エクソソーム / マイクロRNAクラスター / 滑膜 / 前十字靭帯断裂 / 核酸 / 神経科学 / 生体分子 / 脳神経疾患 / 薬理学 |
研究成果の概要 |
本研究では、ほぼ全ての細胞が分泌する膜性小胞であるエクソソームが、標的細胞へ取り込まれて内包するRNA分子を運搬する性質に着目し、一次感覚神経に選択的にmicroRNA(miRNA)の関連分子を作用させることによる神経障害性疼痛の新しい治療法の基盤形成を目指した。変形性関節症モデルを用いて疼痛に伴って関節液に分泌されると予測される複数のmiRNAを同定した。このうちmiR-21が一部の一次感覚神経細胞に存在するToll-like receptor (TLR) 7に作用し、疼痛を惹起する可能性が明らかとなった。従って、miR-21を阻害する核酸医薬は疼痛の新規治療薬となりうると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん、糖尿病あるいは外傷など様々な疾患に起因する難治性神経障害性疼痛に対する疼痛管理は、現在の医療において患者のQOL を改善するために重要な課題の1 つである。現在使用されている抗てんかん薬、抗うつ薬やオピオイド等の鎮痛薬は効果が限定的であり、有害反応も少なくない。さらに、これらの治療薬は本疾患の病態に基づく合理的かつ特異的な治療手段となり得ていない。本研究の成果は、病態生理に基づき、miRNA関連分子による新たな神経障害性疼痛に対する治療薬の開発基盤を提供する点で、学術的・社会的意義が大きいと考えられる。
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