研究課題/領域番号 |
16K15399
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小湊 慶彦 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30205512)
|
研究分担者 |
高橋 遥一郎 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50640538)
佐野 利恵 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70455955)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 子どもの虐待 / 神経細胞 / DNAメチル化 / グルココルチコイド受容体遺伝子 / こどもの虐待 / 小児虐待 / 頭部外傷 |
研究成果の概要 |
子どもの虐待には、身体的な障害の他に、子どもの脳発達に悪影響を及ぼすことが明らかとなってきた。我々は虐待例と突然死例各4例における神経細胞の核受容体NR3C1遺伝子プロモーターのDNAメチル化を調べたところ、頭部外傷を伴う虐待例では海馬の神経細胞において、転写因子結合サイトのDNAメチル化増加があり、頭部外傷を伴わない虐待例ではDNAメチル化増加が観察されず、小脳の神経細胞においては虐待例と突然死例ともにDNAメチル化の増加は検出されなかった。以上から、生前の精神的ストレスが神経細胞のDNAメチル化という変化を惹起した可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子どもの虐待には身体的な障害の他に子どもの脳発達に悪影響を及ぼすことが明らかとなってきた。また、動物実験やヒトにおける研究から、早期の有害なライフストレスが脳の神経細胞にDNAメチル化を引き起こすことが示されてきた。我々は法医解剖事例の脳を用いて虐待と神経細胞の核受容体遺伝子プロモーターのDNAメチル化の関係を調べ、頭部外傷を伴う虐待例ではDNAメチル化の増加を明らかにした。神経細胞のDNAメチル化という後天性変化が生前の精神的ストレスのバイオマーカーになる可能性が示唆された。
|