研究課題/領域番号 |
16K15454
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
石井 幸雄 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80272194)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肺胞蛋白症 / 転写因子 / T-bet / リンパ球 / マクロファージ / M-CSF / インターフェロンγ / インターフェロン / 動物モデル / T-bet / 内科 |
研究成果の概要 |
肺胞蛋白症は肺胞内にサーファクタント様物質が蓄積し呼吸不全に至る稀な疾患である。T細胞特異的転写因子を高発現するマウスが肺胞蛋白症を自然発症することを発見し、同マウスを用いて発症メカニズムを解析した。T細胞におけるT-bet高発現が持続的なTh1環境をもたらし、骨髄および末梢血単球系細胞の成熟を抑制し、肺組織におけるマクロファージのフェノタイプを変化させることが、同マウスにおける肺胞蛋白症形成の一因であることを明らかにした。M-CSFが単球系細胞の成熟を促進すること、ヒト続発性肺胞蛋白症の肺組織で実際にT-bet発現が更新していることを合わせて明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成人に発症する肺胞蛋白症は特発性と続発性に分けられる。近年特発性肺胞蛋白症の多くの症例で抗GM-CSF抗体が証明され、自己免疫性肺胞蛋白症として、その病態の理解も進んだ。一方、血液疾患等に伴う続発性肺胞蛋白症の病態生理は今尚不明であり、原疾患と相まってその予後は不良である。T-bet高発現マウスの肺胞蛋白症はGM-CSF非依存的であること、骨髄の異常を伴うこと、肺に炎症を伴うことなど、続発性肺胞蛋白症と類似する点が多く、今回解明した発症機構は続発性肺胞蛋白症の病態を理解する上で極めて重要と考える。続発性肺胞蛋白症は極めて稀な疾患で製薬会社の関心も薄く、同領域の研究はアカデミアの責務でもある。
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