研究課題/領域番号 |
16K15457
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 功朗 京都大学, 医学研究科, 講師 (40447975)
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研究分担者 |
浅香 勲 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (10543639)
森本 浩之輔 長崎大学, 熱帯医学研究所, 准教授 (50346970)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | iPS細胞 / SP-C / 間質性肺炎 / 肺線維症 / 肺胞上皮細胞 / ラメラ体 / 遺伝性疾患 / サーファクタント |
研究成果の概要 |
遺伝性間質性肺炎(SP-C遺伝子欠損症)患者3名から末梢血を採取し,iPS細胞研究所においてエピゾーマルベクター法にてiPS細胞を作製した.核型解析を行った結果,核型正常の株もあるが,核型異常の株もみられた.正常核型iPS細胞から分化誘導を行ない,肺前駆細胞のマーカー蛋白が発現していることが確認でき.肺胞上皮細胞への分化効率の安定化を試みた,効率よくNKX2-1陽性細胞に分化するクローンを選定することができた.その後,CPM陽性細胞を単離し,三次元培養下にて肺胞上皮細胞に分化させた.電子顕微鏡で観察したところ,ラメラ体の形成と,免疫染色でもII型肺胞上皮細胞に分化していることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺線維症においては根本的・画期的治療薬がないのが現状である.その理由として,ヒトの肺疾患において肺胞上皮細胞の採取は侵襲的であるため行いにくく,また,細胞の培養・増殖が困難で研究が進めにくいことがある.その点でiPS細胞から分化誘導したAT2細胞を用いることで,その機能や生理学的側面を評価でき,また遺伝的肺疾患の表現型を再現できることが示され,さらに病態研究,治療薬スクリーニングに活かすことができれば,呼吸器疾患研究の新たな方法論の展開となり,本申請の肺線維症はもとより他の肺疾患においてもiPS細胞を用いた肺疾患研究の可能性が広がる.
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