研究課題
挑戦的萌芽研究
成長円錐のリン酸化プロテオミクスにより同定された神経発達に重要なリン酸化部位が存在する遺伝子のうち、統合失調症および自閉症のリスク遺伝子であるGAP43、NLGN3を選定し機能解析を行った。自閉症患者に同定されたGAP43のD23G変異をHela細胞に導入して免疫組織学的に観察した結果、D23G導入細胞は野生型導入細胞に比べて、核周囲のGAP43発現が少なかった。また、NLGN3のリン酸化部位(S745)の分布についてシナプトソームを用いたイムノブロッティングと初代培養神経細胞を用いた免疫組織学的観察を行った結果、このリン酸化が軸索先端およびシナプスの両方で機能している可能性が示唆された。
統合失調症や自閉症の妥当性の高いリスク遺伝子は全エクソーム解析などの網羅的な解析法によって同定された。本研究ではタンパクレベルの網羅的解析であるリン酸化プロテオミクスで同定された神経発達に重要と考えられるリン酸化部位のうち統合失調および自閉症のリスク遺伝子に存在するものを選定してそれらの機能についての知見を得ることができた。タンパクレベルの妥当性の高い知見を蓄積することにより、さらに高次レベルの知見を得るための確かな土台となる。このように各レベルで妥当性の高い土台を重ねていくことにより、それらの疾患の病態解明および治療法開発に結び付くと考えられる。。
すべて 2019 2018 2017 2016
すべて 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 3件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 12件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 6件、 招待講演 1件)
Cell Rep
巻: 24(11) 号: 11 ページ: 2838-2856
10.1016/j.celrep.2018.08.022
Psychiatry Research
巻: 270 ページ: 940-946
10.1016/j.psychres.2018.10.062
J Psychiatr Res
巻: 103 ページ: 161-166
10.1016/j.jpsychires.2018.05.014
PLOS ONE
巻: 13 号: 7 ページ: e0199922-e0199922
10.1371/journal.pone.0199922
BMC Psychiatry
巻: 18 号: 1 ページ: 180-180
10.1186/s12888-018-1764-1
Schizophrenia Research
巻: 195 ページ: 67-73
10.1016/j.schres.2017.10.017
Cerebral Cortex
巻: 28 号: 4 ページ: 1416-1431
10.1093/cercor/bhx342
Scientific Reports
巻: - 号: 1 ページ: 7678-7678
10.1038/s41598-018-26054-8
Translational Psychiatry
巻: 8 号: 1 ページ: 12-20
10.1038/s41398-017-0061-y
Psychiatry and Clinical Neurosciences
巻: 71 号: 11 ページ: 780-788
10.1111/pcn.12549
巻: 印刷中 号: 8 ページ: 562-568
10.1111/pcn.12526
巻: 7 号: 8 ページ: e1184-e1184
10.1038/tp.2017.173
American Journal of medical genetics
巻: 14 号: 6 ページ: 797-805
10.1002/ajmg.b.32444