研究課題/領域番号 |
16K15657
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
辻 邦和 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座准教授 (20323694)
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研究分担者 |
宗田 大 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50190864)
関矢 一郎 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 教授 (10345291)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / 滑膜 / PDGF / PI3K / 細胞増殖 / 軟骨分化 / 表面抗原 / 可塑性 / 増殖 / 分化 / 細胞内シグナル / 全能性 |
研究成果の概要 |
血小板由来成長因子(PDGFs)による、滑膜由来間葉系幹細胞の増殖の分子メカニズムについて解析を行った。PDGFによる増殖促進効果は、PI3K阻害剤であるLY290042により有意に抑制された。軟骨凝集塊の形成はPDGF存在下で増大したが、PI3K阻害剤存在下では、軟骨基質の産生は有意に抑制された。また、PI3K阻害剤は細胞外基質の石灰化を有意に抑制した。 本研究で、PDGFsによるPI3K情報伝達経路の活性化が、滑膜MSCs の増殖及び骨軟骨分化に対して必須であることが示された。この結果が、滑膜MSCsの臨床応用においてより効率的かつ安全な培養方法の構築に寄与することが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PDGFシグナルは種々の体性幹細胞(間葉系幹細胞)の増殖や分化に関与することが示されている。本研究では、膝滑膜由来間葉系幹細胞の増殖および軟骨、骨分化の両方においてもPDGFシグナルが必須の機能を有していることを示した。また、その細胞内シグナル伝達経路の解析から、PDGFが滑膜MSCsの増殖および分化を促進させる際にPI3Kシグナルが非常に重要な機能を果たしていることを示した。 滑膜由来間葉系幹細胞は、自己細胞移植による関節軟骨や半月板再生への臨床応用研究が期待されている細胞である。本研究結果は、滑膜間葉系幹細胞のin vitro培養条件の最適化に寄与することが期待される。
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