研究課題/領域番号 |
16K15733
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
馬場 高志 鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (40304216)
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研究分担者 |
井上 幸次 鳥取大学, 医学部, 教授 (10213183)
宮崎 大 鳥取大学, 医学部, 准教授 (30346358)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / 疾患モデルマウス / 血管新生 / 眼血管新生 / モデルマウス / ゲノム / 病理学 |
研究成果の概要 |
IL-4とIL-4α受容体を介した作用が加齢黄斑変性(AMD)の病態に関与することを明らかにした研究である。AMD患者の前房水中のIL-4濃度が、正常よりも有意に高いことを明らかにした。マウスAMDモデルでは、脈絡膜新生血管の導入期にCCR2+細胞が誘導され、骨髄から動員されたIL-4+細胞によってCCL2が誘導され、CCR2+細胞の動員が加速する。野生型と、Il4、Il4ra、Il13ra1欠損マウスを用いた骨髄キメラ及びin vitro管腔形成アッセイから、骨髄から動員されたIL-4発現細胞は、IL-13α1受容体ではなく、IL-4α受容体を介してAMDの病態を制御することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢黄斑変性(AMD)は、有病率が高く、進行すると高齢者の視力を奪う。健康寿命の延長という観点からも、侵襲が少なく効果の高い治療法の開発が望まれる。しかし、AMDの病態については、まだ解明されていない点が多い。今回、我々の発見した骨髄由来細胞を介したIL-4による網膜下血管新生の発生機序は、明らかにされていなかったIL-4の血管新生への関与に着目したもので、局所組織における細胞間のコミュニケーションという新しい概念を導入したものである。この知見は新しい視点からのAMD治療の開発への礎となる可能性がある。また、AMDだけでなく、がんなどの血管新生が関連する疾患の治療法の開発への応用が期待できる。
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