研究課題/領域番号 |
16K15761
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
嶋津 岳士 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50196474)
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研究分担者 |
森 宣人 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00747149)
梅村 穣 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (20743561)
川端 健二 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 幹細胞制御プロジェクト, プロジェクトリーダー (50356234)
清水 健太郎 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379203)
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70301265)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 血液脳関門 / iPS / 意識障害 / 敗血症 / 熱中症 / 頭部外傷 / 心停止 / バリア機能 / 炎症 / 低酸素血症 / TNF / 脳血液関門 / セプシス / 虚血再灌流 / 低酸素 / 感染症 / 集中治療医学 |
研究成果の概要 |
重症患者の意識障害の原因物質を探索するためにヒト人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell:iPS cell)を用いたin vitro 血液脳関門モデルでの研究を行った。このモデルでバリア機能の変化を観察したところ、HMGB1、IL-6等では変化がなかったが、TNF-αでの脳血液関門モデルの抵抗値の低下が認められた。ヒト血清を用いた研究では、心停止後症候群、熱中症のいずれにおいてもサイトカインやTNF-αの上昇とともに血液脳関門モデルの抵抗値の低下が認められた。 以上より、侵襲の直接作用だけでなく、侵襲後の血中因子が血液脳関門に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重症患者の意識障害は、頭部外傷のみならず重症感染症、熱中症、心停止、重症肝不全等の様々な疾患で発生する。遷延する意識障害は病態の悪化とも関連するため、その病態の解明は非常に重要である。血液脳関門の破綻が意識障害の共通の要因と考え、血液脳関門モデルに侵襲後の動物モデルや重症患者の血清を用いたところ、血液脳関門のバリア機能を低下させることが判明した。侵襲の直接作用のみの要因であれば受傷前の予防は困難であるが、血清因子が要因のひとつであれば、受傷後の治療が可能であり、将来への重症病態への治療につながる可能性を有する。
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