研究課題
挑戦的萌芽研究
我々は、マウス胚性幹細胞株から象牙芽細胞特異的遺伝子Dsppやエナメル芽細胞特異的遺伝子Amelxの発現を誘導できる培養系を確立した。培養系で象牙芽細胞やエナメル芽細胞が誘導されているかを明らかにするために象牙芽細胞を緑色蛍光、エナメル芽細胞を赤色蛍光で検出できるマウスを作成し、象牙芽細胞及びエナメル芽細胞が蛍光標識できることを確認した。エナメル芽細胞及び象牙芽細胞を蛍光検出できる胚性幹細胞株を用いて試験管内で象牙芽細胞とエナメル芽細胞の誘導を試みたが、同定には至っていない。胚性幹細胞株と正常マウス歯上皮や歯間葉細胞を混合し、歯胚形成における胚性幹細胞由来の蛍光細胞の歯への寄与を検討している。
我々は、マウス胚性幹細胞株から歯の構成細胞の効率的誘導及び歯の器官形成を目的とし、象牙芽細胞を緑色蛍光でエナメル芽細胞を赤色蛍光で検出できるマウス及び胚性幹細胞株を作成した。我々は初めて象牙芽細胞とエナメル芽細胞を別蛍光で同一個体で検出できる系を確立し、これらを用いて試験管内及び生体内で歯の構成細胞がどのような性質を持ち、どのように歯の器官形成に寄与するかを検討しており、その学術的意義は高い。近年、再生医療の進歩は目ざましいが歯の再生の実用化は進んでいない。義歯、インプラントに加えて歯の再生医療という新たな選択肢が増えることは口腔の機能保全というニーズに大きく関わっており、社会的意義が高い。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)
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http://www.medic.mie-u.ac.jp/physiol_regener/