研究課題/領域番号 |
16K15832
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
池邉 哲郎 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (20202913)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 顎骨壊死 / 破骨細胞 / 骨吸収抑制薬 / ARONJ / 細胞デリバリー / BRONJ / DNAプロタミン |
研究成果の概要 |
薬物関連顎骨壊死の原因の1つは薬物による破骨細胞の死滅とそれによる骨代謝の停止であることから、病変部に破骨細胞や骨芽細胞を移植することによって顎骨壊死が改善できるか否かを調べた。破骨細胞・骨芽細胞の輸送体としてDNA/プロタミン複合体および近赤外線照射で発熱するDNA/高分子被覆型カーボンナノチューブ複合体を利用した。両素材とも破骨細胞の分化培養および骨芽細胞培養が可能であった。両素材をゾレドロン酸投与したマウスの頭蓋骨欠損部に移植すると対照群に比べて骨形成の促進が見られた。マウス顎骨壊死モデルでの良好な結果は得られていないが、今後の顎骨壊死の新規治療法への期待が持てる結果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨粗鬆症は高齢者の転倒に伴う骨折を増加させ、その結果寝たきりとなって生命予後を低下させる。ビスホスホネートやデノスマブなどの骨吸収抑制薬は、骨粗鬆症の治療に極めて有効であるが、一方、抜歯などを契機として難治性の顎骨壊死を引き起こし患者QOLの低下を招く。従って骨粗鬆症の治療を促進するためには顎骨壊死を制御することが重要である。本研究は顎骨壊死治療法の1つのアイデアとして、顎骨病巣に骨代謝関連細胞を移植して新生骨を誘導させるものであったが、その結果として細胞移植のための有効な担体を作製できた。本研究のこれからの展開は、顎骨壊死の治療を通じて健康寿命の延伸に寄与することが期待される。
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