研究課題/領域番号 |
16K15955
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高齢看護学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
峰松 健夫 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (00398752)
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研究分担者 |
真田 弘美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50143920)
仲上 豪二朗 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (70547827)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 拘縮 / 線維化 / 創傷治癒 / 加齢 / 関節拘縮 / 瘢痕 / Sirtuin / 老年看護 / 老年看護学 |
研究成果の概要 |
拘縮のメカニズム解明のため、老化関連遺伝子の発現を比較した。正常皮膚組織ではSirtuin 1および2の発現が加齢動物で有意に亢進していた。また、若齢ラットでは瘢痕組織において皮膚組織と比べSirtui 2および3の発現が有意に減少していたのに対し、加齢動物ではSirtuin 1、2、および3の発現減少が確認された。また、発現減少率(創部/皮膚組織)を若齢ラットと加齢ラットで比較したところ、Sirtuin 1および2の発現減少率が加齢動物において若齢動物より有意に高くなっていた。以上より、Sirtuin 1および2の発現動態の異常が加齢動物における線維化の異常に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、拘縮の発生に及ぼす加齢の影響を検討したものである。拘縮は患者は拘縮の発生・悪化の過程で「つり」に似た不快感・苦痛を覚える。また、清拭などのケアの際に拘縮した関節を動かすと、耐え難い痛みを伴い、時には骨折や脱臼に至ることもあり高齢者ケアの妨げとなる。従って、高齢化社会の進展する中で、拘縮ケアの確立は老年看護学の喫緊の課題であると認識される。 本研究では、拘縮と同様に顕著な線維化を特徴とする創傷治癒をモデルとして、線維化における加齢関連遺伝子の発現動態に及ぼす加齢の影響を明らかにしたものである。本成果は、拘縮の発生予測、予防、ケアの新たな方法論に繋がる基盤的成果であると言える。
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