研究課題/領域番号 |
16K15964
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高齢看護学
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
中山 洋子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (60180444)
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研究協力者 |
村田 美穂
志賀 令明
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 原発事故 / 東日本大震災 / 避難生活 / 災害看護 |
研究成果の概要 |
本研究では、東日本大震災による福島原発事故のために避難を余儀なくされた住民に、被災から現在に至るまでの生活の変化、これまでに経験した葛藤やジレンマ、住み慣れた土地への気持ち、今後の見通しについて語ってもらい、放射線災害が住民の”生きる力”に及ぼす影響について探求した。仮設住宅の管理人と居住者、避難指示解除後に帰村した住民の語りから、放射能汚染があっても「故郷は自分の居場所」であり、「自分の故郷は自分で守る」という思いが支えになっていることが明らかになった。また、住民は、災害からの復興を前向きに捉え、放射能汚染を克服することを学び、共存していく道を模索していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原発事故による被災の問題は、決して科学だけでは解決できない人間の複雑な心情が絡んでいる。福島原発事故においては、生業、生活、先祖代々から守ってきた土地の喪失という生きる糧にかかわる問題が絡んでいる以上、放射能汚染によって生活や土地を奪われるということが、その人の人生にどのような意味をもたらすのかについての探求は、記録として残す価値があると考える。また、本研究は、対象者数は少ないが、「住民のこころの声」という従来、研究として取り上げられなかった側面を学術的な研究としてまとめ、明らかにしたことには意義があると考える。
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