研究課題/領域番号 |
16K15975
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高齢看護学
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研究機関 | 日本赤十字豊田看護大学 |
研究代表者 |
坪之内 千鶴 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 助教 (90449497)
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研究分担者 |
古澤 亜矢子 日本福祉大学, 看護学部, 准教授 (20341977)
野村 直樹 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (80264745)
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研究協力者 |
木下 由利子
小田 佳子
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 「患者カルテ」 / 協働するナラティヴ / ポリフォニー / 対話的アプローチ / 無知の姿勢 / 家族支援 / 説明モデル / 精神科看護 / オープンダイアローグ / 対話 / 病いの語り / 協働 / ナラティヴ |
研究成果の概要 |
通院中の統合失調症と気分障害の患者に、生活上の出来事や経験、悩みや困難を語ってもらい紙面(患者カルテ)にまとめた。調査の結果、①「患者カルテ」は、患者の心の問題を語れる「居場所」となった、②看護師との対話により、患者は受け入れられ、共感され、話を聞いてもらえた実感を得て、治療効果につながった、③病気への対処法の自分なりの指標を持てた。「患者カルテ」を用いた合同ミーティングには、患者、家族、医療者が参加し、患者の状況や心理を共有し、患者や家族が抱える問題を全員で考えることができた。研究者は、家族との距離の保ち方、患者のもつ強みに気づく大切さを学び、患者を支えるネットワークの拡充を図れた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:ナラティヴ(語り)の研究を進める一環として、精神科看護において記述とは何かということを再考し、新たな記述形式を提案できたこと。この記述形式は、対話型の記録の取り方であり、患者と看護師が共同で一つの文書を作成していくプロセスの開発である。 社会的意義:看護師にとっての新たな看護技術の開発を意味する。医療記録の著者は医療者だが、「患者カルテ」の著者は患者と看護師であり、看護師に特化した技術として看護師の専門領域を確保した。また、患者にとっては自らの声、意見、想いを対話を通して表出できる治療空間を作り上げることができた。
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