研究課題/領域番号 |
16K16023
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
松井 宗也 南山大学, 経営学部, 准教授 (70449031)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 確率的漸化式 / 多次元GARCHモデル / 定常過程 / 正則変動 / 裾確率 / 正則変動関数 / Extremogram / 金融リスク管理 |
研究成果の概要 |
計量ファイナンス分野で用いられる、GARCHモデルの裾確率に関して新しい研究成果を得た。ここでの裾確率とは、GARCHモデルの定常分布が極端な値をとる確率のことである。定常分布の裾確率を評価できることから、リスク管理にも用いられる。例えば、株式の大幅な下落に対してその下落幅を確率的に評価できる。これまでの研究では各時次元で裾確率が漸近的に等しくなる条件しか求まっていなかった。本研究では、各次元で裾確率が異なるための条件を導いた。各次元で裾確率が異なることは、過去の実証結果と整合的でありより現実に即したものである。なお、得られた結果は確率的漸化式の理論を応用したものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GARCHモデルは、1980年代にロバート・エングル(ノーベル経済学賞受賞)により導入されて以来、計量ファイナンス分野において爆発的に研究されている。モデルの推定方法やモデルを用いた実証研究は、日本を含む世界中で研究されている。しかし肝心なモデルの性質はまだ未解明のものも多い。特に多次元では様々なモデルが提案されてはいるものの、各モデルの特徴は十分に解明されていると言い難い。本研究では基本的な多次元GARCHモデルの定常分布の裾確率の挙動を明らかにした。具体的には各次元で裾確率が異なるための条件を導いた。この条件は現実に即したもので、モデルのより適切かつ正確な応用が期待できる。
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