研究課題/領域番号 |
16K16072
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内村 元昭 大阪大学, 生命機能研究科, 特任助教(常勤) (30750947)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 背景座標系 / 楔前部 / 経頭蓋磁気刺激 / 経頭蓋電流刺激 / プリズム順応 / 非侵襲刺激 / 径頭蓋磁気刺激 / 径頭蓋電流刺激 / 磁気刺激 / 電流刺激 / 運動学習 / 背景 / 非侵襲 |
研究成果の概要 |
我々の脳は標的の位置を自己中心座標系だけでなく、背景にある枠などを中心とした座標系でも表現することができる。これまでの研究で、背景中心の座標系で表現された標的位置が運動後の誤差情報の計算に使用されていることや、機能的核磁気共鳴画像法を用いることで右楔前部が背景座標系と関わっている事を明らかにしてきた。しかし脳機能画像研究では右楔前部の活動と背景座標系の相関関係はわかっても因果関係は不明である。本研究では、非侵襲的に右楔前部を刺激することで背景座標系機能が修飾されるか検証した。結果としては、非侵襲刺激によって背景座標系機能が修飾される傾向は見られたものの、統計的に有意な差は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は通常1秒に2~3回の急速眼球運動を行うため網膜に映る像は眼球運動のたびに大きく変化するが、通常我々は網膜像の変化には気づかない。この問題は1000年以上前のイスラムの哲学者アル・ハゼン以降デカルト等多くの哲学者/科学者を悩ませてきたが、未だ解明されてはいない。背景を中心とした座標系で物体の位置を表現していれば、我々の知覚世界は眼球運動の際にも安定するはずである。本研究により楔前部と背景座標系機能の因果関係が明らかになれば、「目を動かしても何故世界が揺れないのか?」という1000年以上解決されていない問題の解明につながることが期待される。
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