研究課題
若手研究(B)
小脳はこれまで運動制御の座と目されてきたが、最近では高次認知機能との関連が指摘されてきている。本研究では認知制御機能を中心とした高次認知機能の実現におけるその役割を明らかにすることを目指した。まずこれまで高次認知機能に関する研究では小脳の活動が見出されてもその役割について論じられてこなかったため、過去研究のレビューとメタ解析を実施した。さらに認知的競合課題における手がかり効果を使って、高次認知機能を補助する小脳の働きを実験的に検討した。また実験の最適条件を探るための予備的検討の中で、副次的に、人の知覚・認知のしくみを理解する上で重要と考えられる新しい現象を複数発見できた。
高次認知機能を大脳皮質の働きだけでなく、小脳を含めたネットワークで捉える足がかりを得られたことで、そのメカニズムの解明に向けた新しいアプローチの可能性を示すことができた。また、副次的に発見された知覚・認知現象は更なる人の心的機能の解明に寄与するものと期待される。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)
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