研究課題/領域番号 |
16K16103
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヒューマンインタフェース・インタラクション
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
小林 まおり 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 研究員 (90451632)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 臨場感 / 実在感 / パーソナルスペース / 音場 / 空間音響 / 音場再現 / バーチャルリアリティ / 仮想音空間 / 聴覚ディスプレイ |
研究成果の概要 |
本研究の目的は近距離の他者に対する不快感(パーソナルスペースの侵害)に着目し,音響情報の物理的分析,心理物理学的手法を組み合わせ,聴覚におけるヒトの実体を知覚するメカニズムを解明することであった。特に,(1)実体知覚を規定する要因,(2)知覚情報処理レベルの推定について検討した。その結果,音像定位に必要な音響情報の他に,低周波帯域の時間変動が強調されるとパーソナルスペースの侵害が知覚されることがわかった。また,パーソナルスペースの知覚には,接近する事象の有機性が影響することがわかった。このことは,音の有機性判断のような高次の処理過程が関与すると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
他者の実体を知覚するうえでの聴覚の役割やその処理メカニズムを明らかにすることは,ヒトにおける他者認識のメカニズムの解明だけでなく,高臨場感なバーチャルリアリティシステムの実現にとっても有用な知見を与える。たとえば,テレイグジスタンスの研究では,テレビ会議などで画面に映る人の存在感のなさが問題となって久しく,テレビ会議で失われる存在感を創出することが求められている。本研究の結果で示された実体知覚に必要な音響情報を利用することで,音情報の提示を工夫するなど簡便な方法で,他者の存在を知覚できるシステム構築に貢献できる。
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