研究課題/領域番号 |
16K16123
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ソフトコンピューティング
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
田中 琢真 滋賀大学, データサイエンス学部, 准教授 (40526224)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大脳皮質 / 情報理論 / ダイナミクス / 神経回路 / 運動野 / アルゴリズム情報理論 / 神経ダイナミクス / 理論神経科学 / 神経回路網 / 神経科学 / 情報処理 |
研究成果の概要 |
皮質運動の神経細胞集団の活動を回路の単純性の観点から説明するモデルを構築した。皮質に課題を実行するための回路が構成されると仮定する。このとき、課題を実行できるあらゆる回路の中でランダムに一つの回路を選ぶと、アルゴリズム情報理論的な議論が可能で、もっとも単純な回路が出現する可能性が高い。そこで、ある課題を実行できる回路の中でもっと単純な回路を、リカレントニューラルネットワークのカーネル法による表現を用いて、神経細胞が無限個存在する条件で結合強度ではなく発火活動の相関についての最適化問題を解くことで求めた。すると、実際の皮質神経回路で観察されるような持続発火活動や漸増活動が出現することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、大脳皮質の神経回路にどのような発火活動が出現するかは、学習がどのように生ずるかによって説明されたり、ダイナミクスの観点から説明されたりしてきた。本研究の新規な点は、アルゴリズム情報理論の考え方を援用して、課題を実行するあらゆる回路の中でもっとも単純な回路が出現するという仮説から、出現する発火活動を説明することである。神経細胞が非常に多数ある状況でもっとも単純な回路を探索し、実際に大脳皮質で出現するような持続的な神経細胞の活動や、徐々に発火率が増加したり減少したりする活動が見られることがわかった。本研究は大脳皮質神経細胞の活動の新しい理解方法を与えるものである。
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