研究成果の概要 |
生活習慣病の1つである肥満は、近年では子どもにおいても認められる。疫学調査より、母体環境中に存在する有害な化学物質が臍帯を通して胎児に作用し、肥満の原因となる脂肪細胞肥大化を引き起こす危険性が報告されている。本研究では、母体環境中の化学物質による脂肪細胞肥大化について、エピジェネティクスで評価した。5種類の化学物質(DEP, Hg, コチニン, Se, S-421)を母体血清中濃度で前駆脂肪細胞へ暴露した結果、ヘテロクロマチン形成に基づくエピジェネティクスへの影響は認められず、さらに脂肪細胞分化にも影響しなかった。以上より、解析した化学物質について脂肪細胞肥大化のリスク評価を行うことができた。
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