研究課題/領域番号 |
16K16223
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
自然共生システム
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
深澤 圭太 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (90617101)
|
研究協力者 |
杉本 直輝
宮下 直
浅原 昭生
小林 慶子
藤田 知弘
大橋 春香
安積 紗羅々
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 人口減少 / 生物多様性 / 広域評価 / シナリオ分析 / 景観 / 中山間地 / 形質ベースモデル / 景観生態学 / 人口減少社会 / 土地利用履歴 / 履歴効果 / 生態学 / 生物群集 / 昆虫 / チョウ |
研究成果の概要 |
本研究においては、長期的な無居住化が生物相に与える影響を理解するための場としての「廃村」に着目し、日本各地において長期間無居住化した集落を対象にチョウ類相の調査を行い、付近の集落との比較を行った。その結果、多くの草原性、市街地性、農地性のチョウ類に対して無居住化が強い負の影響を受けた一方、森林性の種に対する正の効果は限定的であった。この結果をもとに、形質ベースアプローチを応用した種多様性に対する無居住化影響の広域評価を行ったところ、種多様性に対する正負の効果には比較的高い空間的な相関がみられたが、平地と山地の境界域において負の効果が特に大きいことが分かった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、今後進行する人口減少および無居住化の先に、どのような生物多様性の変化が起こるのかを予測した挑戦的な試みである。その結果、数十年スケールの無居住化では二次的自然の生物が失われ、森林性の生物の回復は限定的という、保全上望ましくない事態が広域で起こることが予測された。また、無居住化の影響の地理的パターンは、種ごとの無居住化に対する感受性の地理的差異よりも、地域ごとのメタ群集を構成する種の生息地特性の組成の方が重要な要因であることが明らかとなった。この結果は、将来の人口減少に伴う土地利用の再編などに際する影響評価などに幅広く利用することが可能である。
|