研究課題/領域番号 |
16K16293
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
前田 晃宏 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助手 (30735014)
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研究協力者 |
高橋 享子
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 食物アレルギー / 鶏卵 / 経口免疫療法 / 制御性T細胞 / 酵素加水分解卵白 / 卵白 / モデルマウス / アレルギー |
研究成果の概要 |
食物アレルギーの新規治療法である経口免疫療法は,閾値以下の原因食物を継続的に摂取し,経口減感作を誘導する治療法である。本研究では,原因食物を食餌に混ぜ込み分割摂取させることで,卵白アレルギーモデルマウスのアレルギー重症度が改善するかを調べた。その結果,凍結乾燥卵白や酵素加水分解卵白ペプチドを1%添加した食餌を4週間摂取したモデルマウスは,アレルギー重症度が改善した。免疫寛容に関わる制御性T細胞への分化を抑制すると重症度の改善度が弱まった。従って,原因食物添加食餌を活用した経口免疫療法は免疫寛容を誘導し,その寛容メカニズムに制御性T細胞が関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食物アレルギー患者は増加傾向であり,乳幼児の発症率が高い。さらに,重篤な全身性過敏反応であるアナフィラキシーショックにより,救急搬送される症例も存在する。経口免疫療法は,食物アレルギーの新たな治療法として注目されているが,治療中のアレルギー症状誘発リスクが高い。本研究結果は,原因食物の1日摂取量の分割摂取や原因食物と他の栄養素の同時摂取であっても,経口減感作が誘導されることを明らかとした。従って,本研究結果は原因食物の分割摂取指導が可能となり,1回当たりの原因食物摂取量を減らし,アレルギー症状の誘発予防に役立つと期待される。
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