研究課題
若手研究(B)
高齢者の過半数が独居または高齢者のみの世帯となり、高齢者は自ら食料品を調達しなければならない。近隣の食料品店へのアクセスの悪さが不適切な食生活につながる可能性があるが、健康への影響を評価したものは限られている。そこで、本研究では高齢者の近隣の客観的および主観的フードアクセスを測定し、健康影響を評価した。主観的方法では質問紙にて参加者の主観的なアクセス状況を把握した。客観的方法では、参加者の居住地の半径500m内にある生鮮食料品店数を地理情報システムにより算出した。その結果、主観的方法で測定したフードアクセスが悪いほど死亡リスクが高かった。特に、外出時の車の利用がない高齢者でリスクが高かった。
客観的および主観的の両方のフードアクセスと高齢者の健康影響を検討した研究は国際的にも類がなく、さらに、フードアクセスが及ぼす影響についてはこれまで野菜・果物の摂取と肥満に限られていたため、本研究で死亡リスクを評価することができた点は学術的貢献度が高いと考える。外出時に車の利用がない高齢者では、近隣の食料品店へのアクセスの悪さが死亡リスクとなったことから、高齢化に伴い車の利用が困難になるため、徒歩圏内に野菜や果物が手に入る店が存在することが重要かもしれない。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 5件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 9件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)
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