研究課題
若手研究(B)
タイプ標本は、「種」を定義する上で基礎的な資料であり、学術的に重要である。しかし、タイプ標本の観察は、分類学において不可欠であるが、閲覧が容易でないため、若手研究者が分類学を敬遠する原因になっている。本研究は、日本産白亜紀アンモナイトを例に古生物タイプ標本の3Dスキャンと写真撮影を行い、タイプ標本の3Dデータネットワークの構築を試みた。日本は白亜紀アンモナイトが多産することから、これまで多くの研究者によって研究がなされ、タイプ標本の数は300を越える。本研究は、タイプ標本を所有している研究機関を訪れ、タイプ標本の3Dおよび写真データを取得した。データは、インターネット上で公開した。
取得したデジタルデータは、3D digital model database Type Specimen of Cretaceous ammonoid in Japan (http://www.museum.tokushima-ec.ed.jp/tsujino/3d_typespecimen_renewal/index.html)において公開した。現段階で16施設、311点のタイプ標本のデジタルデータをウェブサイト上で公開している。以上のような取り組みによって,古生物タイプ標本の観察がより容易になり、分類学だけでなく応用的な研究の発展にもつながることを期待する。
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http://www.museum.tokushima-ec.ed.jp/tsujino/3d_typespecimen_renewal/index.html