研究課題/領域番号 |
16K16348
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 立命館大学 (2017-2019) 九州大学 (2016) |
研究代表者 |
福本 侑 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 研究員 (20772974)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 湖沼堆積物 / 年縞 / 古環境 / 珪藻化石 / 珪藻 / 気候変動 / 完新世 / 気候変動復元 / 湖沼の環境変動 |
研究成果の概要 |
フィンランドの各地の湖沼堆積物について珪藻化石などの分析した結果、これまでよりも詳細な環境変動や、年縞の堆積過程が明らかとなった。環境変動は主に、中世の気候変動期などの完新世後半の気候変動のほか、過去数百年の人為汚染による湖沼生態系への影響も明らかになった。特に最北部にあるケボ湖の試料については薄片スライドの作成、観察と年縞の計数により詳細な年代モデルを構築したうえで、環境変化や堆積過程を明らかにした。また古環境変動に加え、他の湖では湖盆全体で年縞の有無の分布を調べ、珪藻群集の変動傾向と合わせることで年縞が形成されるための気候や地理的、地質的条件についても知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候、環境変動のアーカイブの蓄積のほかに、陸水学や堆積物の研究全般に通ずる基礎資料となるデータが得られた。例えば、気候変動に加え年縞が形成される湖沼周辺の環境条件が明らかになった。また、湖盆全体から複数のコアを採取し分析を行った結果、局所的な違いが顕著にみられ、同じ湖盆でも複数のコア試料の分析が必要であることや、藻類の気候、環境変動に対する応答は物理、化学的な指標とは数十年の時間差があること、つまり藻類特有の緩衝性があることが示された。これらの知見は今後堆積物を採取する際の、湖沼の選定材料として広く使われると考えられ、また湖沼の生態系全体にわたる学術的な価値を有していると考えられる。
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