研究課題
若手研究(B)
本研究は「全身持久力を高く保ち続けることは、生活習慣病の発症リスクの低減につながるか?」という問いを設定し、追跡調査により検討を行った。研究は追跡開始前に全身持久力を測定した男性勤労者約7000人を対象とし、その後、定期健康診断の結果を最大23年間追跡調査した。その結果、①全身持久力が継続的に高ければ2型糖尿病の発症リスクは低いこと、②厚生労働省が公表している「健康づくりのための身体活動基準2013」で設定されている全身持久力の基準を長期的に達成していると2型糖尿病の発症リスクは低いこと、③全身持久力の基準を達成した回数が多ければ多いほど、高血圧の発症リスクは低いことが明らかになった。
定期的な運動を行うことが生活習慣病予防をはじめ健康の維持増進に対して有効であることは当然のこととされている。定期的な運動を行っていれば体力も高く保たれることから、高い体力レベルを保つことは健康の維持増進につながると一般的に考えられている。しかし、体力レベルと生活習慣病の発症リスクを検討した多くの研究は、追跡開始時点の体力のみを検討した研究の結果に基づいており、実際に生活習慣病の発症リスクの低減につながっているかについては直接的な証拠は示されていなかった。本研究はその直接的な証拠を初めて示した研究である。
すべて 2019 2018 2017 2016
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件)
Journal of Hypertension
巻: 37 号: 4 ページ: 820-826
10.1097/hjh.0000000000001935
Journal of Epidemiology
巻: 28 号: 5 ページ: 230-236
10.2188/jea.JE20160199
130006732083
バイオメカニズム学会誌
巻: 印刷中
130007586519
Medicine & Science in Sports & Exercise
巻: 49 号: 10 ページ: 2048-2055
10.1249/mss.0000000000001319
東北医学雑誌
巻: 129 ページ: 50-50