研究課題/領域番号 |
16K16605
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 東京薬科大学 (2017-2019) 国際医療福祉大学 (2016) |
研究代表者 |
坂上 弘明 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (80734855)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | D-アミノ酸 / アスパラギン酸 / 異性化 / 紫外線 / アスパラギン酸残基の異性化 / タンパク質 |
研究成果の概要 |
本研究ではアスパラギン酸残基およびグルタミン酸残基の異性化を詳細かつ簡易に検出する手法の開発に成功した。モデルペプチドと芳香族アミノ酸を混合した溶液に紫外線を照射したところ、ペプチド中のアスパラギン酸残基の異性化反応は抑制された。すなわち、芳香族アミノ酸が吸収したエネルギーは、異性反応に転用されるのでは無く、エネルギーを吸収した後、分解されることで、ペプチドを保護したものと考えられた。一方で、pHの変化や還元性を有する糖の共存が異性化を促進させることも示唆された。このことから、紫外線によるアスパラギン酸残基の異性化促進作用はアミノ酸への直接的な作用ではなく、間接的に生じることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質中のアスパラギン酸残基の異性化は、タンパク質機能を劇的に変化させることを以前の研究により明らかにしている。白内障の発症と水晶体クリスタリン中のアスパラギン酸残基の異性化には相関があることから、アスパラギン酸残基の異性化を抑制することは白内障の予防薬や発症時期を遅らせる薬剤の開発に繋がる。本研究により、芳香族アミノ酸はアスパラギン酸残基の異性化を抑制することが明らかになった。また、還元性を有する糖やわずかなpHの変化が異性化を促進することが示唆された。本研究で得られた知見は、アスパラギン酸残基の新たな異性化促進メカニズムを考察する上で有意義なものであると言える。
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