研究課題
若手研究(B)
本研究では、出生コーホート研究に参加する学童期の子どもに対面で詳細な身体計測、血圧測定などを実施した。すでに保存しておいた生体試料を用いて、胎児期のフタル酸エステル類の濃度を分析し、子どもの発育や肥満に関係するかを検討した。胎児期のフタル酸エステル類(特にDEHP, DBP)曝露は、臍帯血中のレプチン濃度を低下させることを明らかにした。さらに、レプチン濃度の低下は、特に女児において出生体格を小さくすることと関係する可能性を示し、さらにレプチン濃度の低下は、生後の子どもの行動発達とも関係することを示した。
これまでわが国においては、胎児期の環境化学物質曝露と生後の子どもの発育や体格について、十分に検討されてこなかったが、本研究では初めて胎児期のフタル酸エステル類曝露と子どもの体格や肥満などの関係を、複数の指標(BMI、皮下脂肪、体脂肪、血圧など)を用いて検討した。本研究から、肥満や代謝に関係するバイオマーカーと環境化学物質の濃度が関係することが明らかとなり、今後も継続的に子どもの成長において発育や体格の追跡調査が必要であることを示唆した。
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