研究課題/領域番号 |
16K16659
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
鈴木 真弥 東京外国語大学, その他部局等, 研究員 (30725180)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 南アジア / インド / カースト / ダリト運動 / グローバル化 / 移民 / イギリス / 経済自由化 |
研究成果の概要 |
本研究はグローバル化の趨勢が指摘されるインドにおいて、急速に変貌しつつあるカーストとダリト運動の動態を検討すると同時に、英国のダリト移民にも注目することで、人びとのカースト意識やダリト運動の展開に与える影響を検討した。バールミーキ・コミュニティを事例として、インドで1990年代以降から試みられてきた公益訴訟という手法を活用して自コミュニティの権利や不平等を訴える動きを分析した。さらにバーミンガムのバールミーキ移民に着目し、ライフヒストリー、カースト差別の経験、カースト別の宗教・社会活動を検討することにより、英国のカースト問題や国境を越えた運動のネットワーク形成の可能性と課題を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーストは人びとの日常生活に関わる問題であるが、その実態を理解することは、統計資料も少なく困難である。本研究の成果は、これまで蓄積されてきたインド国内を対象としたカースト、ダリト運動の研究に加えて、グローバル化の観点からインド国外の事例(イギリス)も検討することにより、従来の研究であまり焦点化されてこなかったダリト移民の歴史と移民の反カースト運動への関与を示し得たことである。国境を越えて、故地と移民先をつなぐ人的、資金面でのネットワーク形成、自カースト・コミュニティと深い関わりをもつ詩聖崇拝がインドとイギリスの両国でも観察されたことは、現地調査の成果といえよう。
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