研究課題/領域番号 |
16K16676
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
観光学
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研究機関 | 多摩大学 |
研究代表者 |
田中 孝枝 多摩大学, グローバルスタディーズ学部, 准教授 (50751319)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 中国人観光客 / インバウンド観光 / 観光ビジネス / 異文化経営 / リスク / 消費 / 旅行会社 / 社会関係 / インバウンド / 華僑華人 / ネットワーク / 観光学 / 文化人類学 / 訪日中国人 / エスニック・ビジネス |
研究成果の概要 |
本研究は、まず、文献研究と質的調査により、訪日インバウンド観光ビジネスの展開と現状の一端を明らかにした。次に、日中間における観光ビジネスをめぐるリスクの存在と、それに対する人々の生計戦略を見出した。中国人観光客の消費力への期待がある一方で、中国との政治関係が観光ビジネスに大きな影響を与えるリスクが存在しており、観光ビジネス従事者たちは、多様な手法を用いてリスク分散を試みていることを発見した。さらに、観光ビジネスの展開と人のつながりに焦点を当て、日本と中国のエスニックなサービスの価値が交渉されるなかで、新たな「観光文化」や「サービスの価値」が生まれること、その過程を捉えることの重要性を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
訪日中国人観光客が急増するなかで、中華系旅行会社をめぐる制度的・社会的環境は刻々と変化している。訪日インバウンド観光ビジネスの実態と彼らを取り巻く社会的環境の一端を明らかにした本研究は、観光ビジネスへの社会文化的アプローチとして学術的な意味をもつ。また、現在の東アジアにおける観光ビジネスでは、政治的にも経済的にも膨張する中国の存在を無視することはできない。観光関連ビジネスによって生計をたてる人々のリスク認識とそれに対するリスク分散の実践、そして実際に発生した危機への対応というテーマの重要性を見出したことは、現在の新型コロナウィルス流行の影響をみるまでもなく社会的に大きな意義を有するものである。
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