研究課題/領域番号 |
16K16681
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
哲学・倫理学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
圓増 文 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60756724)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 慢性疾患 / 自律 / 共同の意思決定 / 道徳的ディレンマ / 倫理原則 / 原則主義 / 義務 / 生命倫理 / 臨床倫理 / 自己決定 / 自己管理 / 倫理学 / 医療倫理 |
研究成果の概要 |
1)臨床倫理領域での検討を通じて、慢性疾患に特有の意思決定にまつわる倫理的課題を明らかにすると共に、課題解決のための一つの方途として、意思決定支援ノートを開発することができた。またそうした解決策に対する理論的な根拠としての共同の意思決定やACPの考え方の臨床上での意義を整理することができた。2)生命倫理領域での検討を通じて、慢性疾患医療における自律概念の役割と限界を明確にするとともに、自律に代わって義務に依拠した議論の発展可能性を示すことができた。3)道徳哲学領域での検討を通じて、道徳的ディレンマについての検討プロセスにおける倫理原則の役割を明らかにすることができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、慢性疾患医療に特有の課題を明確にすると共に、とくに自己管理支援におけるディレンマという、慢性疾患医療に携わる医療関係者にとっても、また療養行動の継続を求められる患者にとっても日常的かつ深刻な問題に対する、実践可能であり、かつ倫理的な観点にも適った対応策を導く手続きを具体的な形で示すことができたという点で、社会的な意義がある。さらに本研究は、道徳哲学・生命倫理・臨床倫理という、現場との距離の異なる三領域での検討を横断的に相互に突き合せつつ進めるという手法によって研究を行うことで、生命倫理の新たな方法論の確立に寄与しうる点で、学術的な意義がある。
|