研究課題/領域番号 |
16K16682
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
佐金 武 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (40755708)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 哲学的時間論 / 現在主義 / トリビアリティ反論 / 時間と空間のアナロジー / 時間の経過 / 時間の空間化 / タイムトラベル / 時間と様相のアナロジー / 端的な存在 / 端的な性質の所有 / 時間と様相の統一的理解 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、我々の思考の基本的枠組みをなす時間概念を多角的に解明することにある。この目的のもと、3年間にわたる研究期間を通して、すべては現在にある(現在のみが存在する)と主張するいわゆる「現在主義」の立場に基づき、多くの先行研究を踏まえその理論的基礎をさらに明らかにするとともに、関連する様々な応用的問題にも発展しうる広がりのある考察を行うことを試みた。結果、本研究を通じて現在主義のより深い理解が得られただけでなく、時間の経過や時間と様相の関わり、タイムトラベルといった重要な問いに対しても、今後の研究につながる新たな見通しが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特色と意義は、時間にまつわる様々な問題を現在主義という一定のパースペクティブに基づき体系的に扱うことにある。こうした試みは国内の研究において他に類を見ない。海外においてはここ数十年、現在主義をめぐって激しい議論が戦わされているところであるが、その過程で旧来の重要な考察が見落とされがちであり、現在主義の根本思想を体系的に考察する視点もやや欠けているように見える。こうした状況を踏まえると、本格的な哲学的時間論としての本研究の意義は大きいといえる。また、社会一般に対しても、時間というもっとも基礎的な概念についての知的関心を喚起し、世界観の根本的転換を迫る可能性を秘めていると期待される。
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