研究課題/領域番号 |
16K16698
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館 (2017-2022) 国際仏教学大学院大学 (2016) |
研究代表者 |
上杉 智英 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部美術室, 研究員 (50551884)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 思渓版大蔵経 / 前思渓録 / 後思渓録 / 原本調査 / 台北故宮博物院蔵 / 中国国家図書館 / 楊守敬 / 中国国家図書館蔵 / 岩屋寺 / 仏教学 / 中国哲学 / 目録学 / 大蔵経 / 南宋 |
研究成果の概要 |
本研究は南宋時代に刊行された後思渓版大蔵経の目録と現存状況の乖離という齟齬に対し、現行流布本(大正新修大蔵経所収本)の祖本が台北国立故宮博物院蔵の南宋刊本であることを検証した上で、当該目録が南宋刊刻部分と後世の補写部分で構成されていること、問題となる増補経典51函24部450巻の記載箇所が補写部分に属することを確認し、それが南宋刊本『後思渓録』ではなく、慶安元年(1648)成立の『天海版目録』によるものであることを表記方法の特色より実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
思渓版大蔵経は元・明版大蔵経の底本として継承され、日本においても春日版の底本として受用される等、鎌倉時代以降の仏教・社会に多大な影響を与えるものである。その全体像を正しく把握・認識することは南宋社会における出版の実態、並びに当時の仏教社会におけるテキスト環境を明らかにするに止まらず、広く諸領域を資するものである。なお、本研究成果は従来の「天海版大蔵経の底本は後思渓版大蔵経である」との認識に再考を促すものである。
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