研究課題/領域番号 |
16K16699
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 岡山理科大学 (2018) 大谷大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
堀田 和義 岡山理科大学, 工学部, 准教授 (90548687)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | インド哲学 / 死生学 / ジャイナ教 / 在家信者 / 断食死 / シュラーヴァカ・アーチャーラ文献 / 断食死儀礼 / ジャイナ教在家信者 / 印度哲学 |
研究成果の概要 |
ジャイナ教在家信者の行動規範では,在家信者の実践すべき儀礼として,自発的に食を断って死を迎える断食死が論じらているが,断食死の実践は,古くから「自殺に相当する」という批判を浴びてきた.報告者は,このような批判に対するジャイナ教からの応答を一次文献の記述に基づいて詳細に検討することを主な研究課題とした.研究の中心となったのは「シュラーヴァカ・アーチャーラ文献」と呼ばれるジャイナ教在家信者の行動規範を論じた文献における断食死の規定である.研究成果としては,論文4篇,関連する文献の訳注研究4篇を学会誌や紀要に発表した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,インド哲学や仏教学だけでなく,死生学,生命倫理などの分野にも新たな知見を提供することができると考えられる.本研究により,宗教的な教義にもとづくものとはいえ,ジャイナ教の断食死が今日で言うところの尊厳死の先駆的なものであることが明らかとなった.2,000年以上の歴史を持つ伝統宗教の見解という,いわば人類の大きな知的遺産の解明は,現代人が直面している問題を解決するうえでも大いに参考になると考えられる.
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