研究課題/領域番号 |
16K16701
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 立命館大学 (2020-2021) 大阪大学 (2017-2019) 京都産業大学 (2016) |
研究代表者 |
草野 友子 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員 (90733402)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 新出土文献 / 故事 / 教訓書 / 中国古代思想史 / 戦国竹簡 / 秦簡 / 漢簡 / 中国 / 国際情報交換 / 中国:台湾:香港 / 中国:香港:台湾 / 中国:台湾 / 中国哲学 |
研究成果の概要 |
本研究は、1990年代以降に発見された新出土文献(竹簡資料)を用いて中国における「故事」の変遷と展開を考察し、中国古代思想史の再構築を試みるものである。主な研究対象は、上海博物館・清華大学が所蔵する戦国時代の竹簡と、北京大学が所蔵する秦代・漢代の竹簡である。まずは竹簡排列や文字認定等の問題を解決してテキストを確定し、伝世文献との比較を通して、思想的特質や著作意図、文献的性格等を明らかにした。その成果として、これまでの研究を集大成した単著『中国新出土文献の思想史的研究――故事・教訓書を中心として――』を刊行した。また、科研シンポジウム「若手研究者竹簡學國際會議」を主催し、研究の活性化を図った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究のように新出土文献を用いて戦国時代から漢代かけての故事・教訓書の変遷過程を解明するものは、国内外においてほとんど見られない。それが研究書という形に結実したことにより、中国古代にかつてどのような文献が存在していたかという新情報を公開することができた。そのうち特徴的なものを一つ挙げると、たとえば前漢劉向『列女伝』や後漢班昭『女誡』よりも早くに成立した女訓書である北京大学蔵秦簡『教女』を日本で初めて検討し、本篇に描かれている女子は儒教的女性観とは異なることなどを指摘した。これは女性史研究にも一石を投じるものである。また、一般書・概説書等でも本研究の成果を盛り込み、最新情報の提供を心がけた。
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