研究課題/領域番号 |
16K16702
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 筑紫女学園大学 |
研究代表者 |
川尻 洋平 筑紫女学園大学, 文学部, 講師 (70712206)
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研究協力者 |
小倉 智史
石村 克
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ウトパラデーヴァ / 『主宰神の再認識詳注』 / アビナヴァグプタ / 『主宰神の再認識反省的考察』 / 『バースカリー』 / 『ヴヤーキャー』 / 欄外註 / 再認識派 / 主宰神の再認識詳注 / 写本 / マージナルノート / pratibha / 印度哲学 |
研究成果の概要 |
欄外註を含む写本資料については、入手可能なものはほとんど入手できた。それらの写本の欄外註を調査した結果、多くの『主宰神の再認識詳注』断片が確認された。『主宰神の再認識詳注』断片を含む欄外註の伝承に関しては、17,8世紀のカシュミールや14世紀以降の南インドには、十分な情報が伝承されていないことが明らかになった。再構築された『主宰神の再認識詳注』を検討する限り、アビナヴァグプタは、一見した所、独自の解釈をしているとしても、ウトパラデーヴァの体系化した神学を十二分に意識し、偈の解釈に反映させていることがあらためて確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、欄外註を最大限活用することによって、失われていた『主宰神の再認識詳注』の再構築を試みた。従来失われていたウトパラデーヴァの『主宰神の再認識詳注』が明らかになることによって、再認識派神学の発展だけではなく、インド本土とは異なる発展を遂げた仏教やバラモン教諸派のカシュミール思想史を解明することも可能になる。 またシヴァ教神学が、イスラム勢力が流入してきた後のカシュミールや南インドでどのように伝承されているのかを明らかにしようと試みている。これは思想史研究とは別に、生きた宗教文化の伝承の一端を解明することに資するものである。
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