研究課題/領域番号 |
16K16721
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 京都造形芸術大学 |
研究代表者 |
池野 絢子 京都造形芸術大学, 芸術学部, 准教授 (80748393)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 戦後イタリア美術 / ポップ・アート / 美術批評 / アルテ・ポーヴェラ / 戦後美術 / 芸術批評 / 戦後イタリア / アルテ・プログランマータ / 美術史 / 芸術諸学 / 現代美術 / イタリア |
研究成果の概要 |
本研究では1960年代のイタリアの芸術を、アメリカ型の資本主義社会の到来を背景とした、複数の文化間の葛藤の表現として考察することを試みた。とくに、ローマにおけるアメリカ美術の受容とイタリアの芸術家たちによるその変形について調査を進めた結果、彼らの作品には、アメリカのポップ・アートとの葛藤から生じたものがあることがわかった。またたとえば、南伊に古くから根付く呪術的儀礼のように、同時代のイタリアの芸術には、国際化の一方で、社会の均一化により失われていく地域固有の習俗や儀礼を取り込もうとした例が見受けられることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象とする1960 年代は、芸術表現の多様化が進んだ時代であると同時に、芸術が今日のグローバルな文化状況へと推移していく上で重要な時期でもある。本研究では、イタリアでこの時期に展開された芸術が、アメリカからもたらされた芸術表現、イタリアにもともとあった図像の伝統、さらにまた、地域に固有の風俗など、さまざまな文化的関係性のもとで生じたことを指摘した。これにより、芸術の今日的展開を考える上での歴史的参照項を提示した点に本研究の意義がある。
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