研究課題/領域番号 |
16K16724
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野村 悠里 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (70770288)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ルリユール / 製本 / 装幀 / デザイン / 箔押し / 工房 / 職人 / 保存 / 美術史 / 工芸史 |
研究成果の概要 |
二十世紀初頭まで、パリの書店では仮綴本が販売され、読者は好みに応じて製本工房に革装本を注文することを行っていた。製本職人は革で本を装幀し、箔押し職人は金箔で表紙装飾を行った。本研究は、十九世紀におけるフランスの手工芸製本の展開を分析するものである。製本は本の内と外にさまざまな情報を持っており、本の歴史や読書の形態を解明することにつながる。本研究では製本の綴じの技術と表紙装飾のパターンを分析し、製本の構造的特徴、箔押し道具、工房で用いられる多様な素材を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
装幀は表紙の外観が着目されることが多いが、本研究では製本の綴じの技術と表紙装飾のパターンを分析し、本の内と外に残された情報を読み解くことを行った。現代では書物の形態は多様化し、読書方法も変わりつつある。紙を綴じることが失われつつある現代において、歴史的な製本技法を再考することは、どのように書物を保存し継承していくべきかという文化的問題を考察することでもある。十九世紀における製本の構造的特徴や製本職人の技術を解明できたことは、学術的にも社会的にも意義があると考える。
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