研究課題/領域番号 |
16K16739
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館 |
研究代表者 |
福士 雄也 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部保存修理指導室, 主任研究員 (50747334)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 極書 / 鑑定 / 史料批判 / 狩野家 / 狩野派 / 住吉派 / 基準 / 形式 / 差異 / 美術史 / 伝来 |
研究成果の概要 |
研究期間を通じて、約180件の作品に付属する、約300点の極書を調査することができた。これらの極書をリスト化し、種類・作成者・記載内容等の基礎的な情報を一覧できるように整理したうえで、相互の比較分析を行った。その結果、江戸時代を代表的する狩野家の画家が発給した極書について、その史料批判を可能にする情報を提示することができた。 また、そこから提起される問題にも検討を加え、鑑定行為の文化史的意義を発展的に考察していくための基礎を築くことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
美術品の鑑定は、現代人にとっても馴染み深い行為だろう。では、なぜ鑑定は必要とされるのか。それは、動産である美術品には、常に真贋の問題が付きまとうからだ。鑑定書の有無は、その美術品を入手しようとする人の心理に強い影響を及ぼさずにおかない。だから、鑑定書自体が捏造されることも自然の成り行きだった。 ところが、狩野派画家が作成した鑑定書(極書)に対する研究は、これまで十分ではなく、結果、疑わしい鑑定書が資料として用いられることもあった。つまり、鑑定書の鑑定が必要なのだ。本研究はそのための基礎となる情報を提示、共有するという重要な意義がある。その先には、鑑定という文化の面白さを探る道が開けている。
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