研究課題/領域番号 |
16K16749
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 沖縄県立芸術大学 |
研究代表者 |
遠藤 美奈 沖縄県立芸術大学, 付置研究所, 研究員 (80772780)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 盆踊り / エイサー / 大衆芸能 / アイデンティティ / 旧盆 / 櫓 / 沖縄 / 琉球 / 琉米文化会館 / 民俗芸能 / エイサーコンクール / 帰沖二世 / ハワイ日系移民 |
研究成果の概要 |
本研究は、本土大衆文化が沖縄の戦前から本土復帰にかけて地域文化へ与えた影響とその役割について、芸能研究の側面から明らかにすることを目指した。ここでは、沖縄のエイサーやアンガマといった盆行事に対し、競合する芸能として本土式の櫓を用いた盆踊りを他文化に見立て、新聞・公文書等で用いられる用語や実践の様子を整理して考察を行った。 戦前の記録のうち盆踊りの実践が認められたのは八重山地域だけで、戦前の移入が戦後の定着に結びついていないことが明らかになった。また、戦後の沖縄本島での移入・定着には寺院が関与したほか、琉米文化会館や将校クラブなどの日本文化を推奨しない米機関が強く関与していたことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近世の沖縄芸能研究は、かつての琉球が取り入れてきた日本や中国など周辺諸国の音楽文化に目を配ってきたが、それに対して従来の近現代の沖縄芸能研究では、そこを見てとる努力を十分にしてこなかった。つまり、後者の研究は郷土芸能の特異性を注視しすぎたために、沖縄に由来しない特徴を他文化とみなし、多様な文化との接合という最も沖縄らしい特色を排して描いてきた。本研究は、近現代の沖縄が時世に左右されつつも多様な文化を取り入れてきた過程を改めて見直すことで、複雑なアイデンティティを形成する沖縄とその芸能史に新しい視点を提供できたものと考えている。
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