研究課題/領域番号 |
16K16758
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
高橋 早苗 (鈴木早苗) 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (10625122)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 夜の寝覚 / 欠巻 / 平安後期文学 / 文学史 / 王朝物語 / 寝覚 / 平安後期物語 / 平安文学 / 新出資料 / 平安後期 / 老い / 源氏物語 / 『夜の寝覚』 / 心理描写 / 院政期文学 / 物語史 / 国文学 / 王朝 / 物語 |
研究成果の概要 |
11世紀後半に成立した『夜の寝覚』は、物語の前半にある中間部分や結末にあたる末尾部分に欠巻を抱える物語である。だが欠巻部分の内容を補う資料(既出資料と2014年に発見された新出資料)により、作品理解を深めることができる。考察を進めた結果、〈繰り返し〉〈老い〉〈仏教〉という観点から『夜の寝覚』を文学史に位置づける見通しを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『夜の寝覚』研究は現存部分のみを対象とすることが多い。だが欠巻部分をも含めて検討し、他作品との関係性を探ることが重要であり、〈老い〉〈仏教〉に関する考察はその大きな手がかりとなる。また従来、作品に特徴的な多数の心理描写は主人公の心を描く主題に関わるものと捉えられてきた。しかし他の人物の心理描写や会話文との関係に見られる〈繰り返し〉に目を向けることで、多数の心理描写は作品を展開するうえでの方法であることを明らかにした。以上の成果は、『夜の寝覚』の偏向的な研究傾向や通説に問題提起し再考を促すものとなった。
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