研究課題/領域番号 |
16K16762
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
蔦 清行 大阪大学, 日本語日本文化教育センター, 准教授 (20452477)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 抄物 / 五山文学 / 林宗二 / 註釈 / 日本語史 / 月舟寿桂 / 黄庭堅(黄山谷) / 禅僧 / 黄山谷(黄庭堅) |
研究成果の概要 |
黄山谷の詩の抄物(室町時代に作られた漢字カタカナ交じり文の注釈書)は、抄物の中でも、最も多数の伝本が残っているものの一つである。その中でも『山谷幻雲抄』は、『黄氏口義』とともに、多数の禅僧の学説がまとめられたものである点、および林宗二が編纂に関わっている点で貴重である。 本研究課題では、『山谷幻雲抄』に引用されている禅僧・書籍の、網羅的な索引を作成した。また作成された索引に基づきながら、『黄氏口義』『山谷幻雲抄』で相違する学説・注釈等が、どのような傾向を持つのか、概観的なレベルで検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抄物は、中世後期の文化人たちが、中国の詩文や思想をどのように受容していたかを、まさにその受容の現場のレベルで明らかにする資料である。これを用いて、中世の注釈史研究に新たな視角を提出したことが、本研究課題の最大の意義である。 特に、本研究課題では、『山谷幻雲抄』と『黄氏口義』の構成の違いを明らかにした。これによって、抄物の編纂者が、どのような資料をどのように利用していたかが判明した。これは、近世、さらには近現代へと学問史(外国の典籍をどのように学んでいたか)がつながっていることを示した点で、社会的にも意義を有するものである。
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