研究課題/領域番号 |
16K16780
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
大貫 俊彦 千葉工業大学, 工学部, 助教 (70738426)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 翻訳文学 / 内田不知庵 / ディケンズ / ドストエフスキー / 井上勤 / ジュール・ヴェルヌ / ドラマ / 二葉亭四迷 / 政治小説 / チャールズ・リード / 国文学 / 比較文学 / 文学論 |
研究成果の概要 |
本研究は、近代日本における「言文一致体」の定着以前(より具体的には明治20年代半ばの近代日本の文学表現の並立時代を指す)にC・ディケンズやF・ドストエフスキーら西洋の小説を翻訳し、日本に紹介した文芸批評家内田不知庵(後の内田魯庵)の翻訳言説(文体の選択や言葉の選択)について、その翻訳規範や、文芸批評家として模索していた文学観と関わらせて考察し、同時代の翻訳文学の圏域のなかに位置づけた。また、その研究課題遂行の過程において、内田不知庵がかつて翻訳の手伝いをしていた井上勤の明治10年代の翻訳作品についても取り上げ、成果を公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内田不知庵は明治中期を代表する第一級の文芸批評家であるが、その研究は進んでいるとは言えない。本課題で行った一連の研究は、そのなかでも明治中期に批評の傍らで始めた翻訳を研究対象とし、文芸批評家としての文学論と翻訳の両者がどのように関わっているのかを明らかにしたものである。不知庵の翻訳は、同時代の森鴎外や森田思軒に比べるとその評価は低い。しかし、文芸批評家という立場を補助線とすることで、理論(文芸批評)と実践(文学表現)の両面からその翻訳を捉え直すことができるのである。従来の内田不知庵研究にはない観点で研究に取り組み成果を発表できた。
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